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<爻辞>
「亢龍悔い有り」
<読み方>
こうりゅう くいあり。
<爻辞の意味>
「昇り過ぎてしまった龍は、後悔するしかない」
これは、五爻の一番良いところを通り過ぎ、昇り過ぎてしまった龍です。
最も強い卦「乾為天」も、行き過ぎれば「強すぎる悔い」を生むことになります。
昇り過ぎた龍は、もはや下るしかないのです。
「占った事柄」と「上記の説明」を、スライドガラスを2枚重ね合わせるようにして解釈してみて下さい。
また、下記の
「加藤大岳述 易学大講座」の要約も、ぜひ併せてお読みになり理解を深めましょう。
<説明の要点>
「亢龍」というのは、昇りつめた、天の上まで突き抜けてしまった龍を言います。
この上に進むべき所はもうありませんから、そこで悔いるところが出てきます。
物事すべて、「満ちれば欠ける」の習いですから、満ちてしまったのならば、どうして 長く保つ事ができるのか。
水が満ちれば溢れるし、風船に空気をいれても、その限度を超えたならパチンと 破れてしまいます。
乾の剛健にしてよく進む卦でも、もう最後の究極のところまで来てしまい、この上 もう行くところがなくなったのですから進み過ぎて悔いがあるところです。
それはこの爻が変ずると、沢天夬(決壊する意の卦)となるところからも説明できます。
(加藤大岳述 易学大講座 現代語要訳)