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<爻辞>
「其の徳を恒にす。貞くするは婦人は吉。夫子は凶」
<読み方>
そのとくを つねにす。かたくするは ふじんは きち。ふしは きょう。
<爻辞の意味>
「正しく柔順であることを長く保っている。婦人ならそれで良いが男なら凶」
「雷風恒」とは「久しく変わらない」ことを説いた卦(か)です。
そんな中この五爻は、夫であるのに妻に従うという道に久しくあります。
妻が夫に従順であるなら良いのですが、その逆では凶だと言っています。
「占った事柄」と「上記の説明」を、スライドガラスを2枚重ね合わせるようにして解釈してみて下さい。
また、下記の
「加藤大岳述 易学大講座」の要約も、ぜひ併せてお読みになり理解を深めましょう。
<説明の要点>
三爻は躁卦の極に居るために、位が正しくても、その徳を恒にすることができませんでした。
しかしこの五爻は、位は正しくありませんが、柔中を得ているため二爻が剛中をもって悔いが亡びたよりも、さらに一段と恒の道に適って、その徳を恒にすることができます。
そのように応爻である二爻に従って変えることがないのは、婦人の道と言うべきです。
婦人は一人の男について一生を終れば、それで吉と言えますが、男の場合は一義に固執し、融通を持たないようでは面白くない。
男の場合は、婦人のように柔順のみを専らとするようでは凶なのです。
(加藤大岳述 易学大講座 現代語要訳)