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〈爻辞〉
「牀を剥すに辨を以てす。貞を蔑す。凶」
〈読み方〉
しょうをはくすに べんを もってす。ていをほろぼす。きょう。
<爻辞の意味>
「寝台に横たわる君子を剥ぎ落とすのに、寝台の脚の付け根に手をかける。正しい道を滅ぼす。凶」
「山地剥」の卦(か)は「剥ぎ落とすこと」について説かれた卦です。
そんな中この二爻は、寝台に横になっている君子を剥ぎ落とそうと、寝台の脚の付け根に手をかけます。
初爻の時は、脚そのものでしたが、二爻では少し上がって脚の付け根です。
君子に少し近づきました。
そうして正しい道を滅ぼそうとするので凶だと言っています。
「占った事柄」と「上記の説明」を、スライドガラスを2枚重ね合わせるようにして解釈してみて下さい。
また、下記の
「加藤大岳述 易学大講座」の要約も、ぜひ併せてお読みになり理解を深めましょう。
<説明の要点>
二爻も「牀を剥す」です。
しかし爻位があがったので、もう足ではなくて「辨(弁)」です。
牀の台と足との間にあるところに剥落の手が加えられたと見ます。
初爻よりも一層危害が身に近くなってきました。
ここまで小人の手が伸びて来たことは、よほど勢いが募ってきたことになりますし、君子の眠りも深すぎるようにも思えます。
いずれにしても「貞を蔑す。凶」であることは言うまでもありません。
しかも、その危急を救うべく心を合わせて、ともに尽くす者がないのですから、その危険は防ぎがたい勢いで迫ってきます。
(加藤大岳述 易学大講座 現代語要訳)