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<爻辞>
「門庭を出でず。凶」
<読み方>
もんていを いでず。きょう。
<爻辞の意味>
「門から外へ出ない。凶」
「水沢節」とは「節度、節制すること」について説かれた卦(か)です。
そんな中この二爻は、初爻と同様に自分の家から外へ出ない者です。
しかし初爻とは違い「凶」とあります。
それは、初爻は「出るべき立場の者ではない」のに対し、こちらの二爻は「出て行って能力を発揮すべき者」だからです。
その違いが、吉凶を分けています。
「占った事柄」と「上記の説明」を、スライドガラスを2枚重ね合わせるようにして解釈してみて下さい。
また、下記の
「加藤大岳述 易学大講座」の要約も、ぜひ併せてお読みになり理解を深めましょう。
<説明の要点>
初爻では「戸庭」と言って、ここでは「門庭」と言っています。
初爻では、二爻の陽が門を塞いでいるのを戸に取ったのに対し、この二爻の前には、もう門を塞いでいるものはありません。
進んで外へ出て行くべき象なのです。
また、五爻の応位にあるので、進んで応じ難(五爻は坎の主爻)に当たるべきです。
しかし、この二爻は位が正しくなく、かつ不応であるために、小さな意味の節に偏して止まることを専らにし、そこに凶を招くと言うのです。
このように、進むべき時にあたっても、止まることのみ固執して凶に陥るのは、用いるべき時を失うことの甚だしいものであると説かれています。
(加藤大岳述 易学大講座 現代語要訳)