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〈爻辞〉
「棟隆し。吉。它あれば吝」
〈読み方〉
むなぎ たかし。きち。たあれば りん。
<爻辞の意味>
「家の棟木がしっかりしている。吉。よそ見をすれば恥ずべき事態に陥る」
「沢風大過」とは「大いに過ぎる」ことについて説かれた卦(か)です。
そんな中この四爻は、棟木は確かに重過ぎ、家としては負担があるのですが、下からの支えがありしっかりしているので吉だと言っています。
しかし、よそ見をするなど他を志すようなことがあれば失敗を招き、恥ずべき事態となる…注意すべきだと説いています。
「占った事柄」と「上記の説明」を、スライドガラスを2枚重ね合わせるようにして解釈してみて下さい。
また、下記の
「加藤大岳述 易学大講座」の要約も、ぜひ併せてお読みになり理解を深めましょう。
<説明の要点>
この四爻は、三爻と同じく屋根の重みのかかる爻ですが、下から初爻の支えがあるので、たわみません。
「隆い」というのは「高い」とは違います。
高いは孤高などの場合もありますが、隆のほうは筋骨隆々などの隆ですから力強いのです。
だから吉なのですが「它あれば吝」で、他のことに気を移したりすると吝(下位にある初爻を捨て、支えにならない上爻などに気を移したりすると吝)です。
(加藤大岳述 易学大講座 現代語要訳)