たくらいずい初

独学者のための易経解説
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沢雷随 初爻

たくらいずい しょこう
まずは、やさしい解説から

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<爻辞>
「官渝るあり。貞にして吉。門を出でて交われば功あり」

<読み方> 
かん かわるあり。ていにして きち。もんをいでて まじわれば こうあり。

<爻辞の意味>
「仕事が変わるようなことがある。正しく従って吉。広く多くの人と関われば功績がある」

「沢雷随」の卦(か)は、「従うこと」について説かれた卦です。

そんな中この初爻は、何に拘束されることなく自分の信じる正しい道に従うことができます。

そしてこの初爻は、自分の仕事が変化するようなことがありますが、自分の正しい道を守っているので吉を得られます。

このような時には、これまで縁のあった人とだけ関わるのではなく、広く多くの人と交流しなくてはいけないと説いています。



「占った事柄」と「上記の説明」を、スライドガラスを2枚重ね合わせるようにして解釈してみて下さい。

また、下記の
「加藤大岳述 易学大講座」の要約も、ぜひ併せてお読みになり理解を深めましょう。





加藤大岳述 沢雷随 初爻

<説明の要点>

隋の時は、先立つもの(時の変化・状勢など)に従って、自我を起こさず進めば咎なきを得られるのですが、初爻は従うという行動の始
めに当たっています。

「官渝るあり」とは、今まで勤めていた職が変わることを言っています。

官職などは、やすやすと変わるべき性質のものではないのですが、時の勢いがそうさせるので、時に従って赴く心構えがなくてはなりません。

次に「貞にして吉」とありますが、この場合の貞は貞固とか貞常とかの貞ではなく、「貞正」の意です。

変わるのが時の勢いで、隨の卦としては従うのが正しいのですから、その変化に従って吉なのです。

隨の時であるのを見て、従って亨るのです。

この爻は震の主爻ですから動き変わるのを主としますが、従って行くのですから悪いことではなく正しいことに付いて行かなくてはいけません。

それでも従って行うわけですから、大成功というわけではなく、あくまでも咎なし程度のことでしょう。

「門を出でて交われば功あり」とありますが、この意味は家の中に引っこんでいないで外へ出て行って他と大いに交際などしておけば良い事があるというのです。

つまり職が変わったりしていく上で、他人と交わる事を好まないようでは、下位に追いやられたりするので不利になるということです。

加藤大岳述 易学大講座 現代語要訳)



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