ふうかかじん初

独学者のための易経解説
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風火家人 初爻

ふうかかじん しょこう
まずは、やさしい解説から
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〈爻辞〉
「閑ぎて家を有つ。悔い亡ぶ」

〈読み方〉
ふせぎて いえを たもつ。くい ほろぶ。

<爻辞の意味>
「過ちを防いで、一家を治める。悔いることはなくなる」

「風火家人」の卦は「一家の人」について説かれた卦です。

そんな中この初爻は、家を治めることの初めには正しい規律を定め、過ちを事前に防ぐことが肝心だと言っています。

そうすれば、悔いるようなことにもならずに済むと言っています。



「占った事柄」と「上記の説明」を、スライドガラスを2枚重ね合わせるようにして解釈してみて下さい。

また、下記の
「加藤大岳述 易学大講座」の要約も、ぜひ併せてお読みになり理解を深めましょう。





加藤大岳述 風火家人 初爻

<説明の要点>

閑というのは、門の中に木を書いて、門を閉ざして入るのを防ぐという意味です。

それとともに、内は閑寂(ひそやか)であり、秘かに習うことになります。

ですから、これを「ふせぐ」と読んでも、単に防ぐだけではなく、上記のような内容を持った「ふせぐ」であることを知っておかなくてはなりません。

これは家人の初めにあって、家を有つ最初です。

いわば花嫁ですが「夫婦の愛情などに馴れ驕らないうちに、出しゃばらずに家事に専念することが女の道である」ということを教え習わせる……進んで手柄を立てるより、過ちを防いで家を保つことを心掛けさせるということです。

そうでなければ、女が慎ましやかに家を有っているということは、なかなか難しいのです。

初めに良く、そのことを仕込むことによって、後に悔いを生ぜずに済むことができるということを言っています。
火で言えば、その初めで芯の暗いところ……錯然として、進む行く手の紛らわしい、そんな時に、将来の悔いを予め防ごうとする意図なのです。

そして、嫁いで間もない時は、誰しも注意深く過ちを防ごうと努めます。その心根を、いつまでも変えないようにしなくてはならないのです。

加藤大岳述 易学大講座 現代語要訳)


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