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<爻辞>
「旅、瑣瑣たり。斯れ其の災いを取る所」
<読み方>
りょ、ささたり。これ その わざわいを とる ところ。
<爻辞の意味>
「旅先で、こせこせしている。それにより災いを受ける」
「火山旅」とは「旅をすること」について説かれた卦(か)です。
これは現代の「楽しい旅行」の類ではなく、昔の人が住居を失うなどによりやむを得ず流浪するような旅のことです。
安全は保障されず、寂しく、不便極まりない旅です。
そんな中この初爻は「旅先でこせこせしている」と言っています。
この初爻は、志が小さく、ケチくさく、自分の小さな利益だけを考えてるような者です。
そのようでは旅先でも人から侮られ、災いを受けると言っています。
「占った事柄」と「上記の説明」を、スライドガラスを2枚重ね合わせるようにして解釈してみて下さい。
また、下記の
「加藤大岳述 易学大講座」の要約も、ぜひ併せてお読みになり理解を深めましょう。
<説明の要点>
瑣瑣とは、こせこせすることです。
陰の卑小をもって旅の下にあり、しかも位に当たっていないこの爻が、旅先でこせこせと小利を求めて栄達を望もうとする…。
その志の卑しさ、なすことの騒がしさを表しています。
そんなことでは、自ら災いを招く結果となると言っています。
(加藤大岳述 易学大講座 現代語要訳)