らいかほう2

独学者のための易経解説
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雷火豊 二爻

らいかほう にこう
まずは、やさしい解説から

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<爻辞>
「其の蔀を豊いにす。日中斗を見る。往きて疑疾を得。孚有りて発若たれば吉」

<読み方>
その ほうを おおいに す。にっちゅう とうを みる。いきて ぎしつを う。まこと ありて はつじゃく たれば きち。

<爻辞の意味>
「草が覆いになっている。日中に北斗七星を見る。行けば疑われ憎まれる。真心が伝わるならば吉」

「雷火豊」とは「豊かさに処する道」について説かれた卦(か)です。

そんな中この二爻は、草が豊かになり過ぎて(茂り過ぎ)、昼間なのに北斗七星が見えるほど辺りが暗く覆われてしまっています。

明らかでない、このような状態で進んでいくならば、憎まれるような誤解が生じやすい…。

このような時は、一点の邪心もない真心をもって人を啓発できれば吉だと言っています。


「占った事柄」と「上記の説明」を、スライドガラスを2枚重ね合わせるようにして解釈してみて下さい。

また、下記の
「加藤大岳述 易学大講座」の要約も、ぜひ併せてお読みになり理解を深めましょう。


加藤大岳述 雷火豊 二爻

<説明の要点>

他と相結んで力を合わせ、盛大を致そうとするのに、初と四は陽の同徳なので「旬」と言いました。

この二爻と応位の五爻は、どちらも陰爻で、素直に相結ぶことができないのは初と四の場合よりも一層甚だしいと言えるでしょう。

豊という卦は、物の盛大さを表しているので、それに象って両者の協和の相を喩えてみると、相手方の力が盛んなことが、こちらに利益しないばかりでなく、かえって邪魔になるような場合です。

内卦離をもって日ともしますが、日の象で言うならば、その日の光を妨げるような事に当たります。

それを言ったのが「蔀」です。

蔀(しとみ)というのは草の名で(震を草に象ります)、その草が離の夏に幸せられて盛んに伸びるのです。

しかし伸びることは、少しも離日にとっては利益しないばかりでなく、かえって妨げとなり、蔀があまりに豊大になって蔭となり光が届かず、日中でも星が見えるような暗さであるというのです。

それが「日中斗を見る」です。斗というのは、七斗星のことです。

そのように暗くて明らかでなければ、疑い疾まれる(にくまれる)ようなことも起こります。

しかしそれは離日の主である、この二爻が悪いのではなく、その光を遮るものがあるために起こったことです。

ですから離の中虚であるような孚が相手に通じたならば、疑いも解けて吉に至るというわけです。

発若の「若」は添え字ですから、これは単に「発する」という意味です。

加藤大岳述 易学大講座 現代語要訳)


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