てんちひ ほんか
━━━
━━━
━━━
━ ━
━ ━主爻
━ ━
<卦辞>
「否は之れ人に匪ず。君子の貞に利ろしからず。大往き小来たる」
<読み方>
ひは これひとに あらず。くんしの ていに よろしからず。だい ゆき、しょう きたる。
<説明の要点>
「否」という字は、口の上に不の字が乗っているので、訓読みは「ふさぐ」「いなむ」です。
口に蓋をして、開くのを許さない意味です。
天地否は、前の地天泰とまったく反対の成り立ちです。
泰は天と地がその気を交流させて、やすらかさを築き亨通を得る時でしたが、否では、天はますます高く、地はいよいよ低くして、互いの隔たりが甚だしく、各々がその用をなさない……否塞される時です。
泰は通じる、否は塞がるで、まったく対照的な卦ですが、その二つはそれぞれが独立してこのような態勢にあるのではなく、元来は一つの環の両極であって離すべからず……離れることのできない繋がりがあります。
泰と否は、天地生成の根幹なのです。
(加藤大岳述 易学大講座 現代語要訳)